大人になれなかった

映画・音楽

2021年11月にかなり久しぶりに映画館に行った。映画館に行くのは子供たちを連れて行った「プリキュア」以来だろうか。1人で映画を観に映画館へ行ったのはいつ以来だろう、思い出せないな。若いころ?20代から30代前半だったかな、ときどき1人で映画館へ行っていた。好んで夜遅い時間帯に行ってたな。1人で行きたいというのと、他の人があまり興味を示さないような、マイナーな映画が多かった。ほとんど邦画だった。

今回観に行った映画は「ボクたちはみんな大人になれなかった」。ネットで人気になり、2017年に小説が出て映画化したらしいが、そんな情報すら私は知らなかった。その時期は仕事に没頭?忙殺?されてた時期だったような。そもそもあまり映画、音楽、小説などへの興味が薄れていた時期だったのかもしれない。若いころはそんな情報を追い求めて生活していた気がするのに。

2021年はフィッシュマンズもデビュー30周年で映画化され、1人で観に行きたいと思ってたんだが、コロナ禍で躊躇って行くのを止めてしまった。「ボクたちはみんな大人になれなかった」の概要やレビューや予告編動画などを見ているうちに「見に行かなきゃ」という気持ちが強くなっていった。Netflix映画なので、自宅で観ることもできたのだが、映画館へ行って観なければという気持ちになった。

仕事をフレックスで早めにあがり、1人で那覇へ。これまた久しぶりに使う嘉数駐車場。タワレコにCDの新譜を探しに週末通っていたころによく使っていた駐車場。駐車スペースや車を止める位置が変わったりしていたが、営業が続いててよかった。

桜坂劇場の周りも道路が新しくなっていたり、ホテルだかマンションだか高層の建物がたっていたり、なんだかだいぶ明るくなった感じがした。周りは変わっていても、桜坂劇場自体はあまり変わってなくて、なんか安心した。

まだ映画を観ていないのに、なんだか気持ちが高ぶっていた。たぶん、映画館への道のりだけで過去をフラッシュバックしたり、気持ちが何か刺激されたんだろう。

映画を観ている途中にお腹がすきそうだったので、ホットサンドセットときのこの山を買ってホールへ入った。いい位置で観たかったので一番乗りで入り、好きな席を選んで少し気持ちが落ち着いた。急ぐ必要はなかったかもしれない、観客は私を含めて2人だった。

観に行きたいと思わせたのは、作者や時代設定がまさに自分と重なるから。20代になったころ、私は東京の田舎に住んでいたし、小沢健二の曲を聴いたり、たまにラフォーレ原宿やら渋谷のタワレコなどにも買い物しに行っていた。当時は学生でお金が無かったので実際に買うことはほとんどなかったけど。

映画についてはみなさん評価が違うのでしょうが、私は観に行って良かった。観に行ったのは映画だけではなかったような感覚。映画の内容のように過去の記憶を遡っていく感じを、まさに自分も過去通っていた映画館を訪れることで同じ感覚を味わうことができた。車に小沢健二のDVDを入れてこなかったのが準備不足だったかな。あのころと違うのは、映画を観終わったあと職場に戻り仕事している自分。成長したのか退化したのか。

後日、小説を買った。家族でホテルに遊びにいったときに、家族が寝たあとYoutubeで小沢健二の「犬キャラ」を流しながら、一気に読み終えた。映画館へ観に行ったときほどではないが、やはり心が揺さぶられた。今だとエモいという表現が合うのだろうか。

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